子育て世代が伝える田舎への移住事情。ママの就職から保活まで|飯能に住もう!移住、起業の情報サイト|飯能Lチャンネル

子育て世代が伝える田舎への移住事情。ママの就職から保活まで

私は現在子育てをしながら、とある山陰の町で暮らしています。平日は地元企業でフルタイム勤務、休日はこのようなライター活動をしながら子どもとあちこちへ出掛け田舎ならではの環境を楽しんでいます。

しかし子連れ移住となると、教育環境、保活事情、また移住者自身の働く場の問題など男性とは違った心配事や子どものことで気がかりな点が多い人もたくさんいますよね。

今回は、就活事情、保活、子どもの教育環境など、ママ目線での田舎移住の経験談をお届けします。パートナーは移住に積極的だけど・・・なかなか移住に踏み切れないという女性も多いかもしれませんね。そんな人たちの参考になれば嬉しいです。

関西の都市部から自然豊かな山陰へ子連れ移住


大阪の中心である梅田まで電車で約15分程の関西の都市部に住んでいた私ですが、離婚を決意し、両親が住んでいるとある山陰の町に移住しました。

元々関西生まれで関西育ちの私でしたが、ほぼ暮らしたことがない山陰の町に子どもを連れて思わぬ形で移住するととなりました。
ちなみにその時、子どもは2歳。子どもと暮らすとなると、自然環境、教育環境、保育園事情など気になることはたくさんあるでしょう。

また、仕事探しも大きな課題です。今回はそんな私の子連れ移住で感じる良かったこと、はたまた失敗談もお届けします。
 

気になるお仕事事情

30代はまだまだ若手!


移住するにあたって、欠かせないのがお仕事探し。

転職活動というと、大手の転職サイトやマッチングをしてくれる転職エージェントをまず使うという人が多い都市部。
ですが、私が移住した先ではそのようなものはありません。まずは、気になるお仕事探しの実情から。

 

ママでも正社員のチャンスはたくさん!


実は関西でも就職活動に向けて色々情報収集はしていました。

ですが、都市部の転職実態として、アラサー子持ちで正社員として採用されるのはかなりの困難。
看護師などの資格職、もしくは相当なスキルがないと、バリバリと残業ができる世代とは就職活動の舞台においては、戦うのはかなり厳しい!

もちろんその覚悟を持ったまま、転職活動に望みました。まずは関西でハローワークから移住先の求人を探しました。
書面で見る限り田舎にしては割と好条件な求人に応募し、現地に直接赴き面接1回でありがたいことにすぐ内定。
ちなみにその時の事務職の月のお給料は、19万円でボーナス年2回。
土曜日出勤が月2回ほどありますが、私の移住先にしてはかなりの好待遇で即飛びつきました。
 

教訓:ある程度開かれたコミュニティの方が働きやすいかも

実際に入社し、同じ職種で働く人は勤続30年を超えるベテランメンバーばかりで、年齢は一番近い人で20歳離れていました。

もちろん関西でも、40歳以上年が離れた人とも仕事をすることが多くありましたが、やはり地方差の違いの大きさを感じました。

仕事への考え方、取り組み方などの違いが大きくカルチャーショックを受けたのも事実です。
ペーパーレスが進む昨今、パソコンで仕事をするのが当然と思っていた私。

ですが、その職場は仕事の大半が手書きで、ノートに自分で罫線を引いて表を作るということに衝撃を受けました。
さらに表の検算は電卓も使いますが、そろばんが日常的に使われており、そろばんが使えない私は先輩方からは”使えないヤツ”と思われたはず・・・。

そんなこんなで都会とのギャップで辛くなり、3カ月で退職しました。

移住者がコミュニティに属して働く場合は、ある程度開かれたコミュニティである方がお互いギャップを感じずに働きやすいと感じました。

例えば毎年、新卒採用をしている、移住者を積極的に雇用している、大卒者の割合が多い、転勤があるなど組織の入れ替わりや、多様な価値観がある環境の方がいいかもしれません。

 

職探しはハローワークがメイン。内情は臆せず聞いてみるのがいい職場探しのコツ!

では、そのような情報はどのように入手すればいいのか、気になるところでしょう。

職探しというと、ハローワーク一本勝負です。
私も都市部でハローワークを利用した経験がありますが、何と言っても都市部は企業が星の数ほどあるので、その募集の実際の背景や社内の人間関係まで、ハローワークの職員は知るはずもありません。
当然、こちらも社内の雰囲気なども尋ねることはありません。


一方、私が通ったハローワークでは職員が各企業の実情を良く知っていました。

実際の残業の程度や仕事内容はもちろんですが、「給料はいいけど、社長がかなり癖があってね・・・」や「働きやすい会社よ!今回の募集は、前任者が妊娠で体調が良くないから泣く泣く辞めること決めたらしい」など、書面だけでは見えてこない、働く上で気にはなるけど、分からない実情をこっそりと教えてくれました。

これから移住を考えている人は「腰を据えて長く働きたいので!」という理由で、勤務条件の面だけでなく人間関係、実際の残業や休日出勤、求人の理由など気になる点はしっかり聞いておくことがおすすめです。
もちろん全員が全員そういう訳ではありませんが、案外教えてくれるかもしれません。

 

35歳転職限界説”は地方では・・・



都市部においてかねてより言われている”転職35歳限界説”。

都市部と田舎においてはアラサーの扱いは大きく異なる点にびっくり!30代はまだまだ若手という扱いです。

ちなみに私が現在働く職場の平均年齢は45歳。
分布として、50代がメイン。数人のアラサーがその平均年齢を下げている状況です。

ですので、基本的に20代の若者が民間企業にいるのはかなり少ないです。

役場や銀行など毎年新卒採用をしているいわゆる「お堅い職場」を言われる職場は、割とどの年代も幅広く分布している印象ですが、民間企業はだいたいどこも働く人の平均年齢は高めです。

ですので、いわゆる35歳転職限界説を私の住む地方では感じません。
ちなみに60代はまだまだ現役世代、70代でも働く人は多いです。しかも、土木や建築など現場作業をバリバリとこなしている人が多い印象です。

 

保育園、学童は入れるの?


そして小さなお子さんがいる家庭では、気になる保育園事情。

また、小学校に通うとなると放課後の居場所となる学童保育。
都市部では、共働きとなるとセットでついて回る大きな懸案事項です。

実際に私が体験した保活、学童事情をご紹介します。

 

保活とは無縁。共働きがスタンダードな地方生活

関西の都市部に住んでいた頃は、実は熾烈な保活の経験も。
実際、同じ子育て支援センターに通うママの中に、「保育園に入れなかったので仕事を辞めた」という人もいました。
また、偶然私と同じ最寄り駅に住む友人が2人いたのですが、その友人たちも育休明けの保育園入園が難しそう・・・という理由で、2人とも郊外へ引っ越していきました。

そんな状況を目の当たりにしてきて、子育て世代であれば、当然気になる保活事情。
私が移住した地域では、「ホカツって何?」という位の温度差。
つまり、入りたい時期に入りたい園を役所に申し込めば、ほぼ希望通り入れます。

仮に希望の園が定員いっぱいであっても、転園希望を出していれば割とすぐ転園できる状況でき、「園にこだわりがなければ、近場でいくつかの園の空きがあるので、どこがいいですか?」と選択肢がもらえる状況。

「とにかく通える範囲で入園できれば、それでいいです!!」という保活経験者なら拍子抜けする位、保育園への心配はありませんでした。

 

病児保育や民間のシッターサービスは皆無

そもそも母親が働くことが当然とされている風潮があるので、子どものことで休むことがあるのは当然!と母親にとっては本当にありがたい空気感があるので、本当に助かっています。

先ほど職場で働くメイン層は50代とお伝えしましたが、その世代は介護世代。
「親の体調が悪いので、病院へ。」、「親が手術で付き添いを・・・。」という理由でお休みされる状況がしばしばあるので、子育て世代だけでなく、「それぞれが家庭を大切にしながら長く働く」風土が形成されているのは強く感じます。

そういった点においても、会社員として働くという場合も都市部よりは寛大な気が。 都市部であれば当然の病児後保育や、民間のシッターサービス。私が住む地方には残念ながらそういったサービスはなく、そうなると子どもが熱を出した際は自分たちで面倒を見るか、実家のサポートが得られれば実家で見てもらう他ありません。

そういった都市部では当然のサービスがないゆえ、「民間のサポートにでも預けられないの?」と言われることもないのが、ある意味良かったのかなとも思います。

 

学童も申し込みさえすればOK!6年生まで通える



そして保育園を卒園すれば、次は小学校です。
こちらもニュースなどでたびたび聞かれる「学童保育」の待機児童問題。学童保育とは、放課後子どもを預かってくれる場所。都市では、通っている小学校の学童に入るのが困難という場合もあり、そういった場合は民間の学童保育サービスに申し込む人も多いですよね。

しかし、私が住む地方の学童保育は「入れるかな?どうかな?」というドキドキとは無縁。申し込みさえすればOK。

一般的には、1年生~3、4年生までの預かりが多い学童保育ですが、我が子が通う小学校では6年生まで通うことができるので、ひとまず子どもの放課後の居場所問題はオールクリアです。

しかも、学童保育全体で30人程。かなりの少人数なので、目も行き届いて親としては安心です。
ただし、民間の学童保育サービスはありません。英語や音楽など教育面に特化していたり、夜遅くまでの預かりをお願いできる施設がないのは少し残念かもしれません。