人・街・文化に魅了され、京都に移住した家族のはなし|飯能に住もう!移住、起業の情報サイト|飯能Lチャンネル

人・街・文化に魅了され、京都に移住した家族のはなし

歴史深い社寺や、美しい自然豊かな京都。そんな街に憧れた夫婦が、自分たちの地元とは遠く離れた京都へ、家族で移住したお話です。
なぜ移住を決めたのか、何を準備したのか、夫婦でどんな家族の未来を描いたか、など、実際の体験談を綴っていきます。「家族で移住したいけれど、なかなか踏み出せない」という方の参考になれば嬉しいです。

京都との出会いと別れ

多くの刺激を与えてれた、人・街・文化

私の地元は、神奈川県秦野市です。緑豊かな丹沢山の麓で育ちましたが、大学進学を機に、単身京都に引っ越しました。
その後の大学生活の4年間で、街の歴史を学び、四季を大切にする文化に触れ、様々な生き方をしている人に出会い刺激を受けたことで、私の人生観が変わっていきました。

そんな日々を通して、自然と「卒業してもずっと京都に住みたい」と思い、大阪に本社がある会社に就職しましたが、配属先はなんと横浜。想いに反して、地元へUターンすることになってしまったのです。
 

京都を離れて、移住への気持ちが募る

横浜で新社会人として働き始めましたが、日に日に京都で暮らしたいという想いは募るばかり。
連休に京都旅行するためにお金を貯めたり、毎日京都の転職情報を検索したりする日々が続きました。

衝動的に新幹線に乗り込み、好きなお寺と喫茶店にだけ立ち寄ってとんぼ返りしたこともありました。
そんな中、「いつか関西に移住したい」と思っていた関西好きの夫と結婚。転勤族だったので引っ越しを繰り返しながら、「いつか関西に移住しよう」という夢を共有し、転勤族生活を送っていました。

 

なぜ移住したいと思ったか



なぜ私たちが移住したかったのか。
それは、「好きだから。水が合うから。」という至ってシンプルな理由です。

例えば、自然が身近なところ。歴史がありながら、新しいものも取り入れる柔軟性があるところ。人との繋がりの濃さ。関西弁ならではの距離感。活気ある商店街。根強い銭湯文化。阪急電車の小豆色などなど、言い出せばきりがありません。

水が合う場所を知ってしまうと、そうでない場所にいる時の違和感が余計に際立って、移住への想いは日に日に募るばかりでした。

それと同時に、「仕事があるから仕方ない」と思ってしまう気持ちと、「本当にそう?違う働き方もできない?」という気持ちの押し問答で、頭の中はいっぱいに。
このモヤモヤした気持ちを晴らすには、行動あるのみと、私たちは動き出します。

移住に向けて、実際に動いたこと

夫は転職活動

移住に向けて動き出したのは、私も夫も28歳の頃。第一子が生まれたタイミングで、夫は転職先を探し始めました。

全国展開する会社の総合職として勤めていた彼にとって、何よりの不満要素は2年おきにやってくる転勤の辞令。
毎回の家探しや引っ越しは大変でしたし、子供がいれば学校の問題もあります。幸い、転職先を探す中で京都の会社に巡り合い、試験と面接をクリアし見事内定をいただきました。

仕事をしながらの転職活動は大変そうでしたが、忙しさを理由にしてはいつまでたっても移住の夢を叶えることはできません。思い切って動けば、良いご縁が巡ってくるかもしれない。その希望を胸に、実際に行動した夫には感謝しています。
 

妻は家探し、自治体情報収集

転職先が決まれば、私は家探しを開始。当時住んでいた愛知県から京都まで、何度も内覧に行くことは難しいので、家探しも一苦労。

1泊2日の内覧旅行を2回して、今の家に決めました。家が決まれば、自治体情報を集めます。市役所のHPはもちろん、地域の子育てに特化した情報サイトや、京都に住んでいる子育て中の友人に話を聞くなど、様々なソースから情報を収集しました。
 

移住して思ったこと


子育て環境

私が住んでいる地域では、徒歩圏内に、児童館が2つ、地域に開放された保育園が3カ所、公園が5カ所あります。遊ぶ場所には困りません。

また、和菓子屋さんや八百屋さんなど、訪れる度に声をかけてくださり、子供の成長を一緒に見守ってくれる地域の優しい目があることも嬉しいポイントでした。

 

自然環境

山に囲まれ、街なかに大小さまざまな川が流れる京都は、身近に自然を感じやすい場所です。
それは、わざわざ田舎部に行かずとも、デパートが立ち並ぶ中心地にいてもそうです。街の景観を守るため、建物の高さ制限をしている面も大きく関わるかもしれません。

また、和菓子の文化が根付いているため、季節ごとに和菓子屋さんにならぶお菓子を見て四季を感じることも多々あります。
これは、今まで暮らしてきた他の土地ではなかなか感じられなかった、京都の魅力のひとつでした。
 

今後


今後の家族の在り方として、妻である私は母親業を軸にしながら、在宅で働く道を選択しました。
地元と遠く離れて暮らす私たち家族は、急を要する時などにさっと頼れる先がありません。だからこそ、家でできる仕事をして、学校から帰ってきた子供達を家で迎えられるような体制を整えたいと思っています。

また、いずれ訪れる親の介護にも、パソコンひとつ持っていけば対応できます。
将来何が起こるか分かりませんが、働き方も沢山ある昨今なので、自分の家族の形に合う仕事が見つかってほっとしています。
 

移住後の家族の過ごし方

移住してからは、休日には京都の社寺を巡ったり、子供をおんぶしてハイキングをしたり、元々趣味でもあったキャンプをしたり、家族で楽しめるアクテビティを中心に楽しんでいます。

年に一度くらいは旅行にも行きますが、基本的には京都から出ずに近場で楽しむ事が多いです。
最近では、3歳の娘のリクエストでお寺に紅葉を見に行ったり、季節が変わるごとに和菓子屋さんにお菓子を買いにいったり、京都ならではの楽しみ方を子供とも共有しています。

 

移住を考える方へおすすめしたいこと 

自治体のサポート体制を調べる

まずは、移住に関して自治体のサポート体制を調べることをおすすめします。

地域によっては、移住の特設サイトがあったり、移住者向けの支援体制が整っていたりする場所もありますよ。
私たち家族も、移住を考える人向けの情報サイトで移住者の体験談を読んだり、物件や仕事情報を検索したりしました。
 

暮らしを体験する

何日間か、その土地での暮らしを体験することをおすすめします。
ホテルステイでも良いですし、移住者向けの暮らし体験ツアーのようなものを実施している自治体もあります。

いざ引っ越してから「思っていたのと違う」とならないために、観光ではなく「暮らす」という視点で街を客観的に見てみると、新たな一面が分かるかもしれません。
 

パートナーと意見のすり合わせを行う

家族で移住をする場合、パートナーと意見交換をしっかり行うことが大切です。
移住に伴って、仕事が変わったり、教育環境が変わったり、家族全体で様々な変化が起こります。
想像できうる変化についてどう対応していくか、パートナーとのすり合わせは何より大切なことだと思います。

 

まとめ



私たち家族が移住した理由は、「水が合うから」というシンプルな理由です。

「生きること=誰と、どこで、どう暮らすか」だった私たちにとって、これ以上ない立派な理由でした。
人生のプライオリティを考えたとき、暮らす場所の優先度が高いなら、移住は良い選択です。

一歩踏み出すのは勇気がいりますが、人生一度きり。
家族で移住を考えている方は、パートナーと意思をしっかりすり合わせ、まず一歩を踏み出してみると、想像していなかったような素敵な出会いやチャンスに恵まれるかもしれません。

パートナーと同じベクトルで、移住の夢を叶えてくださいね。